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明石の免許試験場へ行こう! 6

明石の免許試験場へ行こう! 6

明石16

平成23年9月15日(木)に仮免技能試験で不合格となり、次回の試験まで2週間も待たなければならなくなった。
私の試験に対するテンションは一気に下がり、それまでジムに通っていた時間を来るべき本免学科試験に備えて勉強するのにあてていたが、もうやる気が無くなり、またジムに通う事にした。
練習でお世話になった兵庫県自動車学校も、もう教習の予約を入れるのを見合わせた。

平成23年9月29日(木)

今日は2週間ぶりの仮免許技能試験の日である。
明石の試験場へ行く事は、もうあまり苦では無くなって来た。
それどころか、何となく挑戦するという楽しささえ覚え、気が重いという事は無い。
あの衆議院議員の辻本清美議員に声がよく似た小綺麗な女性試験官は今日もいるかなぁ!?
なんて思いながら、明石駅前から神姫バスに乗って運転免許試験場へと向かう。
そして明石高校前というバス停を過ぎると、前方にかまぼこ屋根が特徴の試験場庁舎が、まるで難攻不落のお城の様にそびえているかの如く見えて来る。
今日も良いお天気で、9月ももう終わるというのに相変わらず夏日で暑い。

明石20

試験料を支払って証書をもらい、またいつもの様に地階の技能試験フロアへと向かった。
今日はいつもの小綺麗な女性試験官の姿は見えない。
非番でお休みなのかな!?
なんかあの女性試験官殿の顔を見ないと、試験場へ来たという気がしないなぁ〜(笑)。
丁度外免切り替えの技能試験の最中で、不合格となってガッカリした面持ちで試験を終えた人達が、窓口で次回の予約をしている様子を見つつ、椅子に座って試験心得ビデオを鑑賞する。
窓口では試験に不合格となった男性が窓口の職員(試験官)に詰め寄っている。
しかしその試験官は、表情ひとつ変える事無く
「日本においては、道路交通法でこの様に決められてますので…」
と淡々と受け答えしていた。
しかしこの外国人男性は納得行かないのか、その後もず〜〜っと窓口でごねていた。
するともう1人別の外国人の男性がそれに加わり、2人で何やらごねている。
別のフロアから、英語が得意な若い女性職員が通訳の応援に駆けつけ、試験官との間に入って一生懸命通訳を行う。
そうこうしている中、例の小綺麗な女性試験官がやって来た。
外免の試験を行っていた様で、この2人の男性も、この試験官だったらしい。
2人の男性はこの小綺麗な女性試験官に詰め寄り、文句を言うと、その試験官は被っていた兵庫県警のロゴが刺繍されたキャップを脱ぎ、ホワイトボードを使って淡々と試験でダメだった箇所の説明が始まった。
目を閉じて聞いていると、まるで衆議院議員の辻本清美議員が喋っている様だ。
この2人の男性のうち、後からやってきた方は、本当に惜しかった様で、とても不満そうです。
それでも通訳を交えながら、一生懸命不合格となった原因をとても詳しく解説している様子を見て、私は偉い仕事なんだなぁ〜!と感心した。
しばらくその状態が続き、1人目の男性が小綺麗な女性職員に突っ掛かった時、それまで穏やかだった女性試験官の顔色が急に険しくなり、

「あなたはあの時、脱輪したんでしょう!」
「あんな大きな失敗したら、もう試験は終わりなの!」

と厳しい口調で言い放った。
何を言ってもダダをこねるばかりの外国人男性に、とうとう嫌気がさしたのだろう。
その厳しい口調はまるで辻本清美議員がかつて小泉元総理鈴木宗男前議員に激しく追求している様だ。

それにしても、あっちゃ〜〜〜!

脱輪しちゃったらダメでしょう!

それでもその外国人男性は諦めきれず、抗議を続けると、女性試験官は毅然とした態度で、

「それだったらもっとスクール(教習所)で練習して来て下さい!」

「それか、もしここが嫌だったら、スクールに通って免許を取る方法もあるわよ!ここが嫌だったらね!」

巨額な費用が掛かるスクールに通うなんて無理だ!と、相変わらずダダをこねる外国人男性に、

「それが嫌なら今日、次回の予約をして下さい!」

「日本においては、道路交通法に従って頂けない人には免許をお渡し出来ないの!」

「今、次の試験の予約をしないと試験は受けられません!」

政治や外交等において、日本は欧米に弱腰だが、ここではそうではない。
しかしこの後、女性試験官が言った

「もっとスクールで練習して来て下さい!」

と言う言葉がこの後、私に大きな影響を与える事になる。

騒動もようやく収束し、指定時間の14時30分前になると、それまで外免切り替えの外国人ばっかりだった技能試験フロアに、いつの間にか大勢の人(多いと言っても20人前後)が集まり、受付開始とともにそれぞれ指定された窓口に並ぶ。
さっきの小綺麗な女性試験官は窓口の奥で疲れ果てた表情で他の試験官と話しているのが見えた。

そして手続きを済ませ、暫くして試験コース発表が行われる。
いつもの様に私は素早く自分のコースを確認し、コース見学へ向かう。

明石3

こちら明石運転免許試験場のコースは、おかげさまでかなり把握出来ている。
しかし、外周道路以外の場内試験場内の指定されたコースをコース図と色鉛筆を持って入念に確認する。
もうかなりボロボロになりかけているコース図に、各交差点を記した番号を記入する。
まだ少し時間があるのでトイレに行って戻ると、もうみんな集合しており、受験順に並んで座っていた。
私も慌てて指定された席に座る。
今日の試験説明役は、私が第1回目にお世話になった若い方の女性試験官殿だ。
一通り詳しく丁寧に説明を終え、最後に質疑応答がある。
試験官殿曰く

「コースに出たら一切何も質問にはお答え出来ませんから、聞きたい事があったら今のうちですよぉ〜!」

「一旦試験が開始されてコースに出てしまったら、もう言えない事だらけですからねぇ〜!」

言えない事だらけって面白い言い方ですねぇ(笑)。
これで少し心が和む。

しかしここでハプニング!

私はてっきり自分のコースが第4コースだとばっかり思っていたら、何と第7コースではないか!!
これは大変だ!
違うコースを一生懸命覚えていた事になり大失敗!
でも心配ご無用。
試験場内コースはだいたい頭に入っている。
幸い私は試験3人目だったので、スタート地点待合所のプラットホームに出て、1人目の試験の間にコース図を取り出し、第7コースを広げる。
そして主な交差点の番号をちゃちゃ〜っと書き込み、指でなぞってハイ完了!
そうこうしている間に1人目の人が試験を終えて出発地点に戻って来た。
この人は不合格でしょんぼりして次の予約をしに向かった。
2番手の人の後部座席に乗り込む。
2番手さんは若いイケメン君で、運転はとても上手だ。
S字も屈折路もノンストップでスゥ〜っと通過!
乗っていても安心!
良いお手本となる。
このイケメン君は何回目の試験なのかは分らないけど、見事合格で、ニッコリ笑みを浮かべながら私に会釈して嬉しそうに指定場所へと去って行った。

次は私の番だ。

今日で3回目なので、是が非でも合格しなければならないと思う。
今回の試験官は、私が第1回目の技能試験の時の、さっき試験の説明をしてくれた「言えない事だらけ」の女性試験官殿だ。
第1回目の時は、とても惜しかったので、その時と同じ試験官なので、何か行けそうな気がした。
4番手さんを後部座席に乗せ、車の前後確認を軽くした後、試験車の運転席にそっと乗り込む。
シートピッチ、ミラーなどを合わせ、準備が完了した旨を試験官に伝え、エンジンをかけてスタート!
丁寧に!丁寧に!と自分に暗示をかけながら慎重にコースを回る。

明石5

コースはさっき間違えて覚えた第4コースに若干似ているので助かる。
しかし、ギアチェンジが何だかぎこちなく、さっきのイケメン君に比べてかなり下手くそだと自覚する。
S字や屈折路も各1回ずつ切り返しをしてしまう程だ。
踏切、坂道、一旦停止などをそつなくこなし、コースを走行中、女性試験官殿から

「スピード出せる所は出して下さいね!」と口を開いた。

し、しまったぁ〜!!

丁寧な運転を意識し過ぎのあまり、今回は何か元気の無い走りを続けてしまった様だ!
しかも試験官からこんな指摘を受けると何点か減点のはずだ!

ヤバイ!
ヤバすぎる!!

もう今回もダメかも知れないなぁ〜と思いつつ、何とか完走してスタート地点に戻って来た。
後部座席の4番手さんが降りる様、命じられる。
「木下さぁ〜ん、今回はねぇ、ちょっと点数が無くなってしまって不合格なんですよぉ〜」

ガ〜ン!

ガンガ〜ン!!

もうひとつおまけにガンガンガ〜〜〜〜ン!!!

「木下さんマニュアル車の運転、あんまり慣れてはらへんねんねぇ」
「ギアチェンジに気を取られて左寄せが出来てなかったり、左折で徐行の時はローに落とさなくてもセカンドでいいねんよ」
いちいち止まりそうな速度の時はローに落とさなくても大丈夫なのかと質問すると、
「そうそう!セカンドで十分行けるねんよ」
「そうしたらね、ギアチェンジの回数も減るから右左折の時に運転に集中出来るんですよ」
「あとね、交差点を右折する時にね、ちょっと小回りだったんですよ〜」
と言いながら紙に図を書いて丁寧に右折の仕方を説明して下さった。
そして私は最近どうも苦手になってしまったS字や屈折路通過時の事を聞いてみると
「木下さん切り返ししてはったけど、あの時は切り返さなくてもあのまま行けてたよぉ〜!」
「あとはねぇ、安全確認なんかはちゃんとやってはったんで、次回頑張ってくださいね!
今回の不合格は、これまでで一番ガッカリした。
そして、もう何度やっても合格出来ないのではないか!?と弱気な事を思ってしまう。
私の脳裏にさっき小綺麗な女性試験官殿が外国人男性に言っていた

「スクールでもっと練習してきて下さい!」

と言う言葉が過った。
やはりこの2週間の間、何度か教習を受けるべきであった。
肩を落として閑散とした夕方の試験場を後にとぼとぼとバス停へと歩いた。

後日、私は早速兵庫県自動車学校へ教習の予約を取りに行った。